私には一人子どもがいます。時々聞かれます。「どうして私には兄弟がいないの?」と。理由はいろいろあります。高齢出産で、体力的、精神的にとてもしんどかったこと。子持ち女性の不自由さを体験してもう懲りたこと。自由に仕事ができないこと。一人目を産んで新生児の世話を行っているときに、「もう二度としたくない。」と心から思いました。子どもは心から可愛くて大好きですが、それとは全く別の話。「二度と子どもを産まない。」自分でそう決めたのです。
子どもを産んでよかった、子どもは可愛いという感情的な部分は置いておいて、産んで得になることがあるかと聞かれれば・・・恐らくあまり無いという回答になると思います。お金と時間がかかり、したい仕事はできなくなり、体形は崩れ、自分のペースで生活はできなくなる。それでもとにかく子どもを産みたい人というのは一定数いると思うのですが、私自身子どもを持つことに積極的なタイプでは無かったので、子どもが可愛いから産む、という人が減っているがなぜなのか、よくわかります。それでも女性は産んで育ててくれるだろう、仕事をセーブしながら家庭を支えてくれるだろう。なんなら夫は単身赴任しても、女性が家庭(あるいは仕事も)回してくれるだろう。好きで産んだんだから、お金も自分たちが出すだろう。
罰ゲームみたいだなあって思います。先日上記の質問を、夫と夫の母親の前で子どもにされましたが、夫の母親が「どうしてだろうねえ。ママに聞いてみて。」と言いました。全部正直に話してやっても良いですが、子どもはショックを受けるかもしれないなあ。女性が子どもを産まなくなったのは、女性だけでなく社会的な問題なんだけどなあ。夫婦の問題もあるし、おたくの息子に聞いてほしいけどなあ。いろんなことが頭を駆け巡りましたが、複合的な問題をすべて女性のせいにして、なんなら負担も押し付けている日本が抱えている問題に思い至ったのです。
これらの問題が解消するようできる限りのことはするつもりですが、今の状況が変わらないなら、私は若い女性に出産を進めることはしません。その方が得だと思うから。もちろん娘にもそう言います。自分のエゴで「孫を抱きたい」とは決して言いません。
みんながもやもやせず楽しく生きる社会を目指します。そのためには私自身のもやもやをうちけさなければ。