親切な国 イタリア

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 パリオリンピックにおける、アジア人等に対する人種差別が話題になりました。人種差別については、日々色んな情報が入ってきます。よく聞くのは「パリのレストランではアジア人が来ても注文を取りに来ず、無視する。テラス席には座らせず、店の奥にしか座らせない。」等。率直に怖いですよね、本当に。ただ自分で体験したわけでなく、パリにも行ったことがないので何とも言えませんが。

 私が最後に海外旅行したのは10年前。夫と一緒にイタリア、スペインに行きました。初日に宿泊したローマのホテルのフロントのスタッフの方が、その旅行で話した最初のイタリア人でした。日本人の多くがあまり英語が得意でないことを理解しているのか、私でも分かるような平易な言葉で、ゆっくりと一生懸命説明をしてくれました。おかげで初日のチェックインを無事に済ませることができ、温かい気持ちになったものです。

 ローマからユーロスターに乗ってベネツィアまで行きましたが、スーツケースがゴロゴロ滑るなあ、と苦慮していたら、同じ車両に乗り合わせたイタリア人の素敵な中年男性が、「そこに置いたら良いよ。」と荷物置き場を教えてくれました。

 ベネツィアからバルセロナまで飛行機で行く予定だったのですが、なんとタイミング良くストライキが置き、しかも何かの手違いで我々には連絡が来ず、ベネツィアのホテルから飛行場に行く道々でガイドさんにその事実を告げられ、途方に暮れました。ガイドさんに罪は無いので、とりあえず旅行会社に連絡を取るから、と彼女(ガイドさん)に言って一旦さよならしたのですが、戻ってきてバルセロナ行きのLCCの手配を個人的にしてくれた上に、その晩泊るベネツィアのホテルの手配までしてくれたのです。「イタリアのことを嫌いになった欲しくない」と泣きながら手配をしてくれた彼女に、今でも感謝の気持ちが湧いてきます。

 なんとなくヨーロッパの人々は日本人より怠惰で、お客さんに対して態度が大きいというイメージを勝手に持っていたのですが、実際にイタリアを訪れ、イタリアの人々は真摯に仕事に取り組んでいることを知りました。
 夫が財布を購入するためにグッチの本店を訪れた時も、これまた素敵な店員さんが(今で言ういけおじ)それは真剣に説明して下さり、購入すると告げるとガッツポーズを決めているのを見て、大変好感を持ちました。他にお店がなさそうだったので、若干予算オーバーのレストランに入った時も、店員さんがわざわざ来て「高いけど良い?」と確認してくれたり(お金なさそうに見えてたのか笑)、親切な人しかいませんでした。

 差別する、しないは人によります。実際接してみないと分からないこともきっとある、と思っています。子どもを産んで以来、さらに出不精になり怖がりにも拍車がかかっていますが、そろそろ海外に行きたいなあ。嫌な体験はする可能性があるけど、きっと良いこともたくさんあるはずだから。

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